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漫画におけるブスの存在 [創作・表現・作品感想]

10月13日追記。

訂正
ドラえもんの『ジャイ子』について、コメントにて以下の指摘を受けたので、その内容を記します。
(コメント欄は下のほうで目立たないので^^;)

以下、転載。

【ドラえもんの第1話「未来の国からはるばると」では、ジャイ子は悲惨な目にあったのび太を笑ったり、羽つきで負けたのび太の顔を真っ黒に塗るような、意地の悪い女の子として描かれています。

また、初期エピソードの一つである「愛妻ジャイ子!?」でもやはりジャイ子はのび太の悪口を言ったりするのですが、ひょんなことからのび太に尊敬の念を抱き、のび太の方もまんざらでもなさそうな態度を見せるという展開になるんですよ!

”漫画家志望の努力家”というよく知られるジャイ子像は後年に設定されたもので、ジャイ子は初期と後期で大きく設定が変わったキャラです。

アニメに関しては見ていないので何とも言えないのですが、少なくとも原作漫画においては「のび太はブスだからジャイ子を猛烈に嫌っている」とは言い切れない部分があると思います。
ついでに言うと後期ジャイ子にはのび太とは別のボーイフレンド(めちゃくちゃ女子にモテる男子という設定)ができてたりします】

というわけで、ジャイ子の性格は初期と後期で違うようで、意地悪な性格だったようです。
以下、本文『のび太はブスというだけでジャイ子を嫌った』という部分を訂正します。申し訳ありませんでした。なお、本文はそのままにしておきます。

・・・・・・・・・・
5月1日本文。

ふと思った。
ブスを弄び、哂い、利用し捨ててきた若き日の高須克弥氏や、童貞を捨てるためにハードル低いブスを踏み台に経験を積もうというLOVE理論の水野敬也に限らず・・・・
「ブスを哂いものにしていい」=「ブスに人権なし」「ブスは嫌われ、侮蔑され哂われても仕方ない存在」と、ブスは利用されるだけでもありがたく思え、と考える人、けっこう多いかも。

「オタクは滅んでいってほしい」と訴える上野千鶴子氏のように。
「オタクに人権なし」と考える人がいるように。

※関連記事
「LOVE理論VS恋愛工学」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2016-12-07
「オタクは滅びてほしい・上野千鶴子ナチス思想」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2016-12-24
「ブスを利用して捨てる>高須クリニック・若き日の高須克弥氏」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-04-12


ブスはギャグ=哂われる存在。

それは子どもを対象とする漫画にもあるからだ。

そう、ドラえもんに登場するジャイ子が、それだ。
ドラえもんが登場する時、のび太の未来は「ジャイ子と結婚する」ということになっており、のび太が強烈に嫌がるシーンがある。その「悲惨な未来?」を変えるために、ドラえもんがのび太の手助けをする、というのが始まり。

さて、ジャイ子はブスではあるが、別に性格は意地悪でもないし、人間性に難があるわけでもない。
意地悪なのはジャイアンとスネ夫であり、ジャイ子の性格が悪いという描写はなかったように思う。

けれど、のび太は猛烈にジャイ子を嫌がる。

それは【デブス】だから。
その一点だろう。

もち、結婚した場合、義兄がジャイアンになるから、というのもあるかもしれないが・・・

もしジャイ子が美人だったら、義兄がジャイアンでも、あれほどに嫌がらないだろう。
というかジャイ子が美人だと、のび太がジャイ子を嫌がる理由がいまひとつ、読者である子どもに伝わらないからだろう。

で、ドラえもんの助けにより、のび太の将来は「美人なしずかちゃんと結婚する」という方向へ修正される。

子どもの漫画からして、ブスはダメな人間であり、ブスとの結婚は不幸であり、結婚するなら美人でいけ、美人は良し、美人との結婚は幸せ、という価値観で物語は進む。

いや、漫画だけではなく、幼児の読む童話からして、そんな感じだよね^^;
(今は違ってきているのかしら?)

読者は、のび太がジャイ子との結婚を嫌がるシーンを『それは当然だ』とごく自然に受け止める。
のび太は女の子を外見だけで判断している、と批判的に見たりはしない。

原作を全部知っているわけではないけれど、ブスというその一点だけでジャイ子はのび太からも嫌われるキャラであり、読者の哂いを誘うギャグキャラ・・・なのだ。

そういえば・・・聞いた話では、藤子不二雄氏はジャイ子の本名を表にしていないという。ジャイアンは本名があるのに。
それは、もしジャイ子の本名を表にしたら、その名前の女の子が虐められるのでは、と危惧したからなんだとか。
(ならば「のび太」や「スネ夫」みたいに、ありえない名前にすればいいのに・・・けれどジャイアンは普通に「タケシ」なんだよなあ)

もうずっと昔から「ジャイ子みたいなブスは嫌われ、哂われても仕方ない」という空気があったわけで、今よりも酷かったかもしれない。(昔はセクハラという概念もなかったし)

ただ、原作は詳しく知らないが・・・
ジャイ子は漫画家を目指しており、けっこう根性もあり、己の欠点も反省したりもし、人間としてはできている描写があるんだとか。

そう、ジャイ子はブスだけど、人間としてダメではないのだ。
むしろ、人間としてなかなか成長しない、ドラえもんに頼りっぱなしののび太のほうが、ジャイ子より下かも???

けれど、そんなのび太からジャイ子は猛烈に嫌われている。ブスというその一点で。

ブスと結婚したら負け。そんな未来は暗黒。惨め。不幸。
そんな価値観が子どもの時から刷り込まれるのだ^^;

なので、多くの男性が美人を求め、ブスを毛嫌いするのは当然なのかもしれない。

のび太でさえしずかちゃんと結婚できたのだ。美人をモノにしろ。ブスと結婚するくらいならしないほうがいい・・・かもしれないね^^;世間の価値観に背を向けるって難しいし。
ブスとの結婚こそ負け。避けるべきこと。ドラえもんはそう教えてくれる漫画・・・かも。

※ちなみにシズカちゃんの性格、そんなに良さそうじゃない? とすると、のび太は本当に外見のみで女性を選ぶ主人公だったということに^^;

「クソビッチすぎるしずちゃんと、のび太さんのタフネス・ドラえもん第2巻レビュー」
https://magazine.manba.co.jp/2017/07/26/dora02/


さて、そんな中・・・
もうひとつ、ブスキャラで印象に残っている作品がある。あだち充氏の「タッチ」だ。

主人公・上杉達也をライバル視している西村君と言うキャラがいるのだが・・・
そんな西村君の幼馴染・デブスの女子マネージャーが登場する。

が、こちらのデブス女子キャラは、おどおどしていて、自信なさげである。

なので読者に向けて、このマネージャーを「哂い者にする」という描写はなかったように記憶している。

で、劇中、男子生徒らがこの女子マネージャーをからかい哂うシーンがあるのだが、西村は怒り、その男子生徒らをボコボコに殴る。

まあ、西村君のこの幼馴染マネージャーに対する『威張る態度』はあまり好きではないが、このシーンで西村は株を上げたと思う。読者もここで「西村、いい奴じゃん」と見直したことだろう。

「タッチ」は、ブスキャラを登場させたが、『哂いもの』にはしなかった。

※ただし、ずっと前の方の話で・・・南ちゃんが、達也に殴られた後、達也を取り巻く男子生徒らが「南ちゃんを殴るなんて、ブスならともかく」と言ったりしている^^; 美人を殴るのは許せないが、ブスなら殴って良し、と言っているようで、すげえブス差別だな、とこの時には思ったが。


そう、物語上、ブスを哂いものにする場合、そのブスの性格はなぜか積極的で堂々としていて、生意気で、自分がブスだと自覚していない自信家・・・である。

まあ、弱弱しいブスを哂うと、ただの「いじめ」になってしまうからな・・・。

ただ、裏を返せば、「ブスはおとなしく引っ込んでいろ、お前の価値はゼロだ。自信を持つなど論外、分をわきまえろ」ということなのかもしれない。
じゃなければ「哂いものにするぞ」「いじめてやるぞ」と。

前にも話題にしたけど・・・
小説・椰月美智子氏の「恋愛小説」でも、なぜか男性にも積極的で自信家のオタクなデブスをこれでもかというくらい哂いものにし、悪しざまな描写がされていた。

そう、「ブスなのに、恋愛に積極的なんて許せない」「私のカッコイイ彼氏とエッチしたなんて、おぞましい」「ブスはブサメンとやっていろ」・・・これが美人主人公の本音。(おそらく椰月氏の本音でもあるのだろう)
そして読者も無意識にそれに同調する。だから、美人主人公がデブスキャラを気持ち悪がり、悪しざまに思う様に対し、読者は反感を覚えない。

※関連記事
「オタク女子を悪しざまに描いた作品」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2016-09-20-3


↓世間の本音はこうである。

のび太のくせに生意気だぞ。
ブスのくせに生意気だぞ。
オタクのくせに生意気だぞ。
非モテのくせに生意気だぞ。

おお、怖。
おとなしく自信なさげに引っ込んでいるに限りますね。

・・・・というわけで、うちの「これも何かの縁」に登場する郷田浩も、ブスなのに生意気な福田みすずにムカついたのだった。

郷田のような人間、けっこういるかもね。
いやあ、郷田浩、ちょっと悪しざまに描きすぎたかと思っていたけど、そうでもなかったようで・・・。

えげつない世間様の中で、福田みすずも自分の遺伝子を引き継いでしまうだろう子を持つことに消極的なので、自信家というわけでもないのだけどね。


※短編連作小説「これも何かの縁」より、郷田浩が登場する話はこちら。

「ドライなお見合い」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10
あらすじ→福田みすず、イケメン・郷田浩とお見合い。その結果は・・・

「出しっぱなしの雛人形」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-01-18
あらすじ→意外と郷田家との相性は良く、みすずの心は揺れるが、常にこの問いが心に巣くう。そこまでして結婚したいのか?

「桜の葉」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-01-25
あらすじ→福田みすずのお見合い編、決着。呪いが解けたみすずVS郷田浩の戦いをご覧あれ。

「同窓会」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-03-01
あらすじ→オタク漫画家・文雄、高校の同窓会へ。いじめっ子元同級生と会う。沢田のとった行動とは。

「それぞれの道・郷田浩」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-03-24-1
あらすじ→沢田文雄の漫画が載ったコミック誌を読む郷田浩。ブスはこりごり。男の本音が炸裂。


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コメント 2

紅川

はじめまして。
ドラえもんの第1話「未来の国からはるばると」では、ジャイ子は悲惨な目にあったのび太を笑ったり、羽つきで負けたのび太の顔を真っ黒に塗るような、意地の悪い女の子として描かれています。
また、初期エピソードの一つである「愛妻ジャイ子!?」でもやはりジャイ子はのび太の悪口を言ったりするのですが、ひょんなことからのび太に尊敬の念を抱き、のび太の方もまんざらでもなさそうな態度を見せるという展開になるんですよ!
”漫画家志望の努力家”というよく知られるジャイ子像は後年に設定されたもので、ジャイ子は初期と後期で大きく設定が変わったキャラです。
アニメに関しては見ていないので何とも言えないのですが、少なくとも原作漫画においては「のび太はブスだからジャイ子を猛烈に嫌っている」とは言い切れない部分があると思います。
ついでに言うと後期ジャイ子にはのび太とは別のボーイフレンド(めちゃくちゃ女子にモテる男子という設定)ができてたりします。
by 紅川 (2017-09-21 03:16) 

ハヤシ

わわ、コメントを頂いていたことを、今、気づきました。

なるほど、そうだったんですか。ジャイ子、意地悪設定だったんですね。後年のほうのイメージが強くて、性格は悪くないと思ってました。
教えてくださりありがとうございます。
本当に、感謝です。

by ハヤシ (2017-10-13 10:50) 

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